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光設計賞
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光設計奨励賞 |
モビリティに一体化できるメカレスLiDARのためのビームスキャン技術の開発 |
受賞者 :中村和樹、橋谷享、稲田安寿 |
所属 :パナソニック株式会社 |
受賞者の橋谷氏(左)、中村氏(中)、稲田氏(右) |
授賞理由 |
DBRに液晶を挟んでビームスキャンする発想はユニークであると評価されました。駆動部を排除してコンパクトにまとまっており将来性を感じることから奨励賞を授与します。設計値通りの視野角を実現し、実用性が向上することに期待します。
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概要 |
自動運転・自動搬送技術の開発が進む中で,小型化と耐久性向上のために機械駆動部のないLiDARの開発が求められている.本研究では,液晶駆動でビームスキャンが可能な新規の光アンテナを設計し,既存の1次元光フェーズドアレイ(1D-OPA)に集積化することで,液晶駆動と位相制御の組み合わせで2軸ビームスキャンが可能なデバイスを実現した.このアンテナは,反射率の異なる分散型ブラッグ反射鏡(DBR)で液晶コアを挟み込んだ導波路構造であり,アンテナ中の導波光が反射率の低いDBRを通じて徐々に外部に放射される現象を利用して光を出力する.光の放射角度は導波モードの等価屈折率(伝搬角度)によって決まり,液晶駆動で制御できる.第一軸(1D-OPA)の応答速度は14 ms, 第二軸(液晶)は12 msであり,30 fps以上で平面スキャンが可能である.本技術により,LiDARの完全メカレス化が可能となり,モビリティとの一体化に適した小型・高耐久性のLiDARを実現できると考える.
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図. 液晶アンテナアレイによる2軸ビームスキャン |
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