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光設計賞
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光設計優秀賞 |
LED電球向けの光散乱導光ロッドの開発 |
受賞者 :大野 博司1、加藤 光章1、山本 雄一郎1、津田 亮二2 |
所属 :株式会社東芝1, 東芝マテリアル株式会社2 |
(左から審査委員長の辰野氏、大野氏、山本氏) |
授賞理由 |
高効率、配光特性、演色性のすべての面においてLED電球としての性能を満足する設計・試作を完成させた高い技術レベルを評価し、光設計優秀賞を授与します。
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概要 |
従来の代表的な灯具である白熱電球は100年以上に渡り人々に親しまれてきたが、LED
(light-emitting diode)を光源とするLED電球は高効率で長寿命であるため、LED電球への代替が急速に進められた。一方で、白熱電球の様々な長所が再認識され始めている。たとえば、ほぼ全方位を照明できる広い配光特性(広配光)、面発光光源であるLEDと比べるとほぼ点から放射状に発光するコンパクトな光源(点光源)、演色性(Ra)の高さが挙げられる. そこで、LEDなどの面発光光源向けに、広配光で点光源に近い放射状の光を生みだす高効率でコンパクトな光学素子の実現を目指し,光散乱導光ロッドを開発した。
本導光ロッドは、軸対称な透明材料で形成され、先端部に湾曲された外面を持ち、その内部に軸平行な散乱面を備えている。本構造により、LEDから射出された光線を湾曲外面による内部全反射で散乱面に高効率に導き、散乱面で拡散反射させ、再び湾曲外面で屈折透過させて配光角を広げ、広配光成分を生み出す。散乱面はエタンデュ則を用いて最小化し、点光源を再現した。また,紫励起の白色LEDと組み合わせ,高演色を実現した。本光散乱導光ロッドを試作し、実測評価したところ、1/2配光角は278°、効率は約91%、演色性は96.5となった。
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